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東北新社接待問題に思う [日本考]

東北新社の総務省幹部等接待事件、日本経済新聞は次のように伝えています。

【 総務省は24日、菅義偉首相の長男らによる同省幹部への接待問題で11人を処分した。「利害関係者」からの接待が国家公務員倫理規程に違反するため。重い処分である懲戒は9人で谷脇康彦総務審議官ら7人を減給、2人を戒告にした。残り2人は懲戒ではない処分で訓告と訓告相当にした。

武田良太総務相は3カ月分の閣僚給与を自主返納する。黒田武一郎総務次官は厳重注意処分を受ける。

首相の長男が勤める放送事業会社「東北新社」が総務省の幹部を接待した件数は延べ39件で、うち21件に首相の長男が出席していた。

東北新社はBSやCSなど10チャンネルを運営しており、総務省から放送業務の認定を受ける立場にある。総務官僚にとって同社は利害関係者にあたると判断した。

今後の昇任などに影響が出る懲戒処分は9人。このうち谷脇氏と吉田真人総務審議官は減給3カ月、20日付で事実上更迭された秋本芳徳前情報流通行政局長も減給3カ月にする。谷脇、吉田両氏は10分の2、・・・】

つまり、10分の2の3ヶ月減給処分などです。表沙汰になって、国会で記憶喪失芝居をしてこれですから、甘いですなあ〜!官界が良くなりませんねぇ、これじゃ!

この接待事件、金をふんだんに使った東北新社の目的はなんだったのでしょう?定かになっていませんが、はっきりした目的もなく、高額の接待を常態化して行うとは・・・不思議なことです。

キーマンは現総理、前官房長官の息子さんですよね。内閣官房には官房機密費という領収書不要で支出できる大金があるんですよね。

官房機密費、ウィキの解説をちょっとばかり引用しておきます。

【 内閣官房報償費は、国政の運営上必要な場合、内閣官房長官の判断で支出される経費。内閣官房機密費とも呼ばれる。会計処理は内閣総務官が所掌(閣議決定などに基づく各本部等については当該事務局が分掌)する。支出には領収書が不要で、会計検査院による監査も免除されており、原則使途が公開されることはない。

歴史
1947年度から予算計上されるようになった。
2002年度予算で前年を10%下回る14億6165万円になって以来、2009年現在まで同額が毎年計上されている。そのうち12億3021万円が内閣官房長官に一任され、残りは内閣情報調査室の費用にあてられている。以前から「権力の潤滑油」などと呼ばれ、不透明な支出に疑惑の目が向けられていた。また、官房長官が交代目前に多額の機密費を引き出していることが問題視されることもある。】とあります。

ひょっとして、この金が息子に回り、手柄のあった官僚に接待費として配られる?

なんの証拠もありませんから、全然疑うつもりはありませんよ。でもそういう疑いを持つ人がいた時に、そういう可能性がないとは言い切れないんですよね。まったく報告の要らない、使途不明が許される金が億単位であるんですから。

関係官僚が、総理の息子のいる会社の接待を気安く受けていたことも問題ですが、官房機密費の制度の問題も大きいですよね。むしろこの方が大きいのでは?

悪の温床、というか悪事のエネルギーになりかねませんよね。そういう疑いを持たれないためにも、きちんとした管理と報告義務が必要ではないでしょうか。

お国の政治ですから、政権中枢の判断で、緊急に、あるいは秘密裏に支出できる金も必要でしょう。しかし、なんの目的で、何に、誰に、いくら支払われたのかの記録は必要でしょう。

そしてそれは、何十年後かを決めて、その時来りなば公表されなければなりません。

役人の体質だけでなくこの制度も問題視して、改善する必要があろうかと思うのです。

このままじゃいけませんよ〜!(><)



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