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時代を「診る眼」・・・(その2) [人間考]

さて「支配」の続きです。
まず支配者になるにはどんな方法があるか?
一番オーソドックスなのは、国=政府の組織に食い入ることです。国は憲法に基づいて正当とされる統治機構を持っていますから、ここに食い入れば国を支配する側になれます。

ご存知の通り政党政治で選挙で政権政党が決まります。選挙は金と鞄と看板が必要と言われています。これに自信があれば強い政党に入ることができ、政権与党、即ち支配者の側に立ちます。

勿論、野党に入って国政の流れを変えようとする政治家もいます。必ずしも支配者になることを目指しているわけではありません。

政党間の闘いは選挙で決まりますから、支配を目指す政党はとにかく票に結びつくことは何でもします。どんなに臭い団体でも、票に結びつけば利用します。それが国にとって良いことかどうかは意に介しません。選挙に勝って、国を支配することが大事なのです。

こうして国という組織を乗っ取り、国を支配します。

他人を支配する方法は、いろいろあります。人は自らの存在に確信が持てないことも多いので、それぞれ心の内に神や仏など頼るものを持っていたりします。信教の自由でこれは憲法で保障されています。

ところが、人の心の弱さに付け込んで、特定の教義を強要して、人の心を直接支配しようとする方法もあります。人の心の支配を拡げていけば、やがて、国という組織を得ずとも、世界を支配することもできます。勿論、迷える民に救いをもたらすために活動している宗教もあります。

経済力で支配することもできます。世界の人々を豊かにするために働いている人もいれば、富を独占する方策を考えて、金の力で社会を支配しようとする輩もいます。

誰が社会を支配しようとしているのか、誰が社会に貢献しようとしているのか、一人一人が、「診る眼」をしっかり持たないといけないと思います。

本日はここまで。

〈追記〉
大事なことを書き忘れていました。社会を支配する最強の方策は軍事力です。軍事力も他国に支配されないための、即ち自衛のための軍事力と、支配地を拡げるための軍事力があります。

軍事力を支配地を拡げるために用いるようなら、現代人も、現代文明も滅びます。火を見るより明らかです。



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時代を診る眼、キーワードは「支配」(その1) [人間考]

社会を見る目、時代を見る目が甘かったことに気づきました。

まず、見る目ではなく「診る眼」でなければいけない。
世の中、時の流れと共に少しずつ良くなっているような気がしていますが、まずそれはまったく根拠のない思い込みにすぎません。

キーワードは「支配」です。いつの時代もある層の人たちが、その社会を支配しているのです。支配に善意はありません。貢献している風を装って、支配しているのです。

政治学は支配の学問とも言われています。如何に体裁よく社会を支配するかを学びます。

なぜこのようなことが起こるのか?それは他人を支配したがる人がいるからです。平等では嫌なのです。他人に采配を震い、自分の欲求を満たしたがる人がいるからです。

もちろん、人の役に立ちたい、社会に貢献したいという人もいます。人は持てる力で社会に役立ちたいと思うか、社会を支配したいと思うか?

いくら時代が巡っても、他人を、社会を支配したいという人が跡を絶たず、人間社会はなかなか明るい方向に進んでいかないのです。もちろん、時々光は差しますよ。希望はありますよ。ですが、支配欲で動いているのが現実です。

さて日本は、どんな層の、どんな考えの人たちが支配してきたか?今はどうか?また、支配するにはどんな力が必要か、など考察することはたくさんあります。

一気に書けませんので、次回に続きます。

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三行詩でうったえる! [人間考]


自分の人生を振り返ったら三行詩ができました!

原爆を憎みます
戦争を憎みます
プーチンを憎みます

(実は習近平も憎みます。反戦と人道の視点が欠如しているからです)


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他人に支配されないように生きよう! [人間考]


前回の終わりにPETの結果説明待ちと書きました。
不覚でした。食道癌に行き着くのに時間がかかり、検査をバタバタ早めたのに、病の進行の方が早く、too lateのようです。

人生いろんなことがありますから、こんなこともありでしょう。「人生長ければ120年。60過ぎて後半戦。私は後半戦の14歳」なんて言ってましたからね、とんでもなく早死にですよね。治らなければ・・・。

ま、一縷の希望を持って、治療に専念したいと思います。
という訳で、今日は早くも病院のベットの上です。

これからは、今まで以上に、本質を見抜き、真理に迫ることを書かなければいけないと思っています。

で、最近思うのは、旧統一教会(現在は世界平和統一家庭連合)の普及活動のやり方と、誘われる側の人間の弱さです。

宗教も色々ありますが、この教団は世界統一を目指しているんですな。一つの宗教の教理で世界の統一を目指すということは、世界を支配しようとすることです。国が覇権を争うのではなく、民間の宗教団体が多国籍に活動し、世界を制覇する。

こんな野望を抱く人間が人間界にはいるのですね。それを利用して票や政治資金を集めようとする政治家もいる。油断がなりませんね。

いずれにしても、人は他人に支配されてはいけないんですよね。自分の人生ではなく他人の人生を歩むことになる。こんなことにならないように、警戒心を持って生きなければいけませんね。

弱い心を、モヤモヤとして決断のつかない脳を衝いて、様々な誘惑やペテンが蔓延る。

頼りになるのは自分の頭ですからね。必要な勉強をし、正しい情報を集め、騙されにくい頭を作らねばならない。

それから信念ですよね。前世だの来世だの、あの世で地獄に堕ちるだの、誰も知らない世界のことですから、誰でも何とでも言えるのです。天国も地獄も、神も悪魔も、あなたがどう思うかにかかっているんですよね。あると思えばある。ないと思えばない。

自分の信念に従えばいいのです。

他人に騙されてマインドコントロールされてはいけません。

友よ、信念を持って、自分の頭で考えよ!

こんなことが大事かなと今日は思っています。

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国民のための国か、国家のための国民か? [人間考]



ロシアのウクライナ侵攻、中国の香港政策や台湾統合への動き、北朝鮮の頻繁なミサイル発射など、国際情勢が不安定化しています。
安定化の役割を果たすべき国連は、ロシア・中国による拒否権の行使で、ほとんど機能していません。

こんな世界情勢をどう見ましょうか?

潜在的大国の中国が国力に見合った影響力を発揮できるように国際秩序の見直しを企図していることについては、必ずしも理解不能というものではないと思っています。

しかし、最近、見方が少し変わってきました。香港の民主派勢力への弾圧や、ウィグル自治区の強制統治など今に始まったことではありませんが、この国は人権をどう考えているのだろうか?そこを疑わざるを得なくなりました。

そういう実感を持つに至ったきっかけは、新型コロナ対策です。“ゼロコロナ”を掲げて、感染者が出ると都市封鎖をするなど厳しい感染防止策を講じています。今は上海のロックダウンの様子が伝えられています。

感染者が出ると、集合住宅の全戸が封鎖され、外出が一切できなくなります。PCR検査やワクチン接種も有無を言わさず強制的に履行してしまいます。

感染者が減り外出許可が出される場合にも、時間を決めて一斉にやるものですから、食料品売り場などは行列に次ぐ行列。必要な物が制限時間内に手に入るかどうか、はらはらどきどき、神経が擦り減るばかりです。

上海市当局は市民のこの不自由を、この生活苦をどう思っているのだろうかと想像してみるに、そんなことは多分、ほとんど眼中にないのでしょう。市長以下、頭にあるのは「なぜ上海市民から感染者が出たのか?一刻も早く感染を食い止め、感染者をゼロにしなければならない」

上からの命令に忠実なだけなのでしょう。「市民の健康と幸福のために新型コロナウィルスに打ち勝たなければならない」ではなくて「トップの命令だから職責を果たして手柄を上げなければならない」公務員の頭の中はみな同じ金太郎飴なのでしょう。

「こんな国では嫌だよな、誰がこんな国に住みたいものか」と報道を見ながら思いましたよ。「国民の生活を想うのではなく、国家のトップの意向に従う能しかない国なんて、誰も住みたくないだろうよ」

でもすぐに思い直しました。
「いやいや、こういう国がいい人もいるんだよな。公務員になれば威張れるからな。他人を相手に威張りたい人にとっては、こういう国は住み易い」

結局、佳い国かどうかは、国民が優位か国家という組織が優位か、そこにあると言えましょう。

民主主義か先制主義かとも言われますが、政治家の選ばれ方や国の制度の在り方のような形式的なことよりも、国の政治のプライオリティが、国民優先か国家優先かに懸かっているのでしょう、佳い国かどうかは。

国家主義はダメですよ、結論を言えば。互いの自由や価値を尊重する人ではなく、他人を支配したい人が大手を振って活動する社会は、どんどん歪んできますよ。それは火を見るより明らかですよ。

なかなか歪みが見えない?力づくで抑え込みますから見えにくいのですが、内部に歪みがどんどん溜まっていきますよね。

こういう国との違いを明らかにしていって、こういう国が減るように促していくようにしましょう。間違ってもこういう国を見習って追随しないようにしましょう!

本日は以上です。


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どっちが「お花畑」か?(抜粋) [人間考]


締め切りに追われて「エッセイ熊谷 第5号」の原稿を書きました。未刊なので要旨を載せます。

【 前号で一万四千発の脅威について書きました。こんな物騒な話題について続けて書くつもりは毛頭ないのですが、その危機が現実のものとなりつつあるので、ここは書かざるを得まいと腹を括って、書くことにします。
 ・・・
 戦禍が広がり、大国とその同盟国が核兵器を撃ち合うような事態を望んでいる指導者は取り敢えずはいないことがわかりました。
 しかし、四月二十七日、ロシアのプーチン大統領は
「ロシアに干渉する国が、この軍事作戦に戦略的脅威を与えるようなら、ロシアは他の国が有しない強力な兵器を保有しているので、電光石火の反撃を行う。我々は全ての手段を、必要があればいつでも使用する」という趣旨の演説を行いました。
 干渉する国に対し核兵器の使用も辞さないと宣言したのです。
 ・・・
 (西側諸国は)ロシアの戦略を狂わせたいのですから、ロシアとしては「全ての手段を使って電光石火の反撃をする」ことになります。・・・
 理性が働いて言葉の脅しだけに留まるのか、宣言した以上実行してしまうことになるのか、この事態の推移は結果を見るまで分かりません。
 ・・・
 地球住民としては心が凍りつくような、まさに一触即発の恐ろしい場面に出食わしています。
 ・・・
 幸い事無きを得たとします。
 さて、このウクライナ侵攻から二十一世紀の現実が分かったとして、ここからどんな教訓を得、どう対処するか、これが問題です。

①ウクライナは他国と軍事同盟を結んでいなかったために、ロシアの侵略に対し単独で戦わざるを得ず大きな悲劇を招いた。安全保障のためには軍事ブロックに所属することが大事であるとの判断。

 実際、スウェーデン、フィンランドはNATO加盟を検討しており、日本も日米同盟強化や、クアッドなどの国際的な枠組みづくりを重視する構えです。

②核兵器を保有している国同士の戦闘行為は興らず、保有国が非保有国に進軍したことから、安全保障には核兵器の保有が不可欠であるとの判断。

 日本も非核三原則をやめ、アメリカの核兵器を共有すべきではないかという議論が起きています。

 いずれも、物騒な環境にあるのだから、平和憲法にすがっているより、勝ち抜く軍事力を備えるべきだ、それが現実的な対処法だとするものです。世論調査でも、改憲派が護憲派を上回るようになりました。

 しかしこれでは一万四千発が一万六千発に、やがては二万発にと増えるばかりです。自国の安全保障のために軍拡競争をすることのどこが現実的対応だというのでしょうか。

 政府による戦争を禁じている日本国憲法の存在を示すことこそ大事なのではないでしょうか。安易に攻め込ませない備えはしておいて、こちらから戦争することはないと内外に宣言し、隣国にも不戦と軍縮を積極的に促していくことこそが最も現実的な外交政策ではないでしょうか。

 国土があまり広くなく、人口やインフラが集中している日本は、もともと核戦争には不向きなのです。敗戦を機に軍事大国に寄り添うばかりの日本は、核兵器禁止条約にすら参加できない主体性のなさを露呈しています。

 悲惨さを知る唯一の被爆国であり、政府による戦争を禁ずる憲法を持つ国なのですから、危険を増やすばかりの愚かな軍拡の歩みは止め、軍縮に向かう歩みを先導する世界のリーダーになりましょう。

 平和を維持するためには軍拡が必要だという論理こそ、先の見えない「お花畑」ではないでしょうか! 】

以上です。後半はほとんど載せちゃいました。ご高覧に感謝します。


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人が人に向かって何をやってるのか! [人間考]

「マリウポリは解放された」?
もともと自由だったんじゃないのか?
マリウポリはロシア軍によって鎮圧・占領されてしまったということだろう?
「アゾフスタリ製鉄所は制圧に成功した」
「突入する必要はない。攻撃は中止、ハエ一匹出さぬよう封鎖しろ」

まったく、人が人に対してやることか?5月9日対ドイツ戦勝記念日までにマリウポリを「解放」と称して実効支配し、これを自分の手柄とする目算とのこと。

人は周囲の人の情けに感謝しつつ人生を閉じるのが真っ当な最期ではないかと思っているんですがね。ところがウクライナにはプーチンを恨み、ロシア軍におののき、我が子や肉親の安否を気遣いつつ去り逝く人が、何百人、何千人、何万人、何十万人といるんですよね。

他人の人生を、まったく不幸のどん底に落とし込んで、よくも平然としていられるものです。何が戦勝記念日か!

戦勝記念日がめでたいのは、それで戦争が終わったからではないですか。その日を祝うために、新たな大量殺人を計画したとは!

大国の指導者たる者が、こんな偏見に満ちた判断力で行動するようでは、人類の文化文明は遠からず絶滅してしまいますね。なんと心得ているのかね、その辺りのこと。権力者の陥り易い「驕り」なんですかね、この狂いは。

いくら言ったところで、馬の耳に念仏、牛に説法、兎に祭文、猫に経・・・すべて蛙の面に水でしょうから、この辺でやめておきます。

一つ思い出しました。こんなことが話題になっているようで。

ウクライナの人たちに千羽鶴を贈ろうという声がけに「そんな物を折って送る暇があったらバイトでもして金を送った方がよほどもらった方は嬉しいわ」という水を挿す意見がSNS上に現れたとか。

千羽鶴派は、平和への祈りが込められていることが大事なんだと応戦。目標達成の意志の強さだけに特化したプーチンに対して、情の強い人は居ても立っても居られませんよね。なんとかできることをして差し上げたい。

それは、現実の効果を知的に考える人には、ただのありがた迷惑と映る。

どうでしょうか、千羽鶴を折って「平和を願う大勢の気持ちを忘れないで下さい」と一言添えて、プーチン閣下宛に(ロシア大統領府かロシア大使館に)送ってやったらいかがでしょう。黄色と青の折り紙で折った千羽と、赤青白の千羽とのセットで!

ところで日本の経済は大変なことになってきました。コロナ問題に加えて・・・
長くなるのでこの問題はまた後で。

以下オマケの写真です

17日の日曜日
高城神社裏の大木
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若葉の季節になりました
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この樹、根本が太いんですよ〜(と言っても比べる物がないのでわかりませんが)
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表に回りました。御神木です。だいぶ傷んでますね、こちらは。
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さっきの大木は社殿の後ろに小さく見えてます。

近所の広場
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いちめんのたんぽぽ
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以上です。
ご訪問に感謝します!


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世界世論が事態を動かす時代はまだか? [人間考]

前記事のタイトルは「ロシアのウクライナ侵攻は許せない!」でした。「お前が許せないからってなんなんだよ、別にどうってことねぇじゃねぇか!」
と言われたらひとたまりもありませんから、「ロシアのウクライナ侵攻を許すな!」が良かったと思います。「お前が許すな」って言ったって何の影響力もねーよ」

確かにそれもそうなんですけどね。自分が「許さない」って言うのと、人様に向かって呼びかけるのとでは、ことは大きく違うのではないかと思います。

私の主張は、ロシアのやっていることは「戦時といえどもやってはいけない戦争犯罪を犯している」と言うにとどまらず、そもそも国境を越えて進軍し、隣国の施設、都市、市民生活をズタズタに破壊する戦闘行為そのものが、やってはならない犯罪行為ではないかということです。

いつも有意義なコメントを多数いただきますので、勉強になるとともに訪問してくださる方のご意見もよくわかります。また、こんな記事にも出合いました。(ちょんまげ侍金四郎さまの記事より引用させていただきます。)
https://bakatank.blog.ss-blog.jp/2022-04-10

【 父親から聞いていた戦争の話。

印象深かった話が二つあります。

父親自身は戦争へは行ってませんが、上の兄弟は戦争へ行っていましたので、そこであった実際の話です。

一つは撃たれたとき、単純に痛いのではなく、焼け火箸を突き刺されたようで、熱くそして痛いのだそうです。・・・

そしてもう一つは、新兵の度胸付のため捕虜を柱に縛り付けて、銃剣で突きさすことをやらせていたそうです。

常識的に考えれば狂気の世界ですが、戦場では常識はいらないものなのです。

兵隊にいらないもの、それは理性だからです。・・・

だからこそ戦争はやってはいけない。・・・ 】

こうした記事や寄せられるコメントから推測する限り、多くの人のご意見が、「これは犯罪だ、許すべきではない」なんです。

ですが、誰もどうしようもできないで事態が続いている。この悩ましい事態をどう受け止めるか、ということになります。一つは「これが地球の21世紀の現実なんだ」と受け入れて生きていくことです。

ですが、私はそれは拒否したいと思います。日々の人間の営みって、そんなものですか?こんな弱肉強食を前提とした中で、今日を明日を、自分の安全だけを考えて生きているのですか?

全然違うと思うのです。もっと遥かに優しい心を持って、向上心や理性を前面に出して尽力している人が圧倒的に多いのではないかと思っています。

プーチンの世界観が現実で、他の多くの人がお花畑なのではなくて、人はゆっくりとではありますが、お花畑を目指して、夢見て、歩を進めて途中まで来ているというのが現実で、プーチンがよからぬ思想にはまり、現実を覆そうと挑んでいるという認識が正解ではないかと思います。

問題は「誰が、どうやってこの蛮行を取り締まり、やめさせるか」なんですね、次なる問題は。そこに踏み込まないと意味がない。

「誰が」については、やはり、まずはアメリカでしょうね。対等以上に渡り合える国は他にはありません。中国が出てきてこれを諌めれば、独裁国家中国の株がおおいに上がり、世界のニューリーダーとしての地位を一気に獲得するのでしょうが、そんな器量はとてもないようです。

英、仏、独などのNATO諸国も、国自体がロシアの資源に依存していることや、政治家が若輩そうに見えることもあって、正直あまり期待できません。

でも、こういう問題は、必ずしも政治的圧力を背景にしなくてもよいのではないかと思います。道義的に間違っているのですから、どんな小国の政治家でも、政治に関係ない宗教家や文化人でも、アスリートでもミュージシャンでも、お笑い芸人でも、ユーチューバーでも、資格は問いません。どんどん意見を言うべきです。

「人が人に対して、こんなことをやるのか!やめなさい、人々の嘆きに耳を傾けなさい」など、一喝すべきです。仏教なんか怖い仏像がたくさんありますからね。どなたか、一体贈ってやったらいかがでしょう。

一番責任があるのが政治学者などの社会科学系の学者ではないかと思います。現実を見ているだけで、より良い社会を築くための考察や提言がなかなか出てきません。理系分野の研究は、人類の知識を深めたり、科学技術を向上させて人々の生活を便利にしたりしています。

政治家にはどのような資質が必要かとか、一国の仕組みや国連の在り方などについての提言をどんどん出さないと、時とともに兵器の殺傷・破壊能力が高まる一方で、そのスイッチを握る人たちの質は少しも向上しないという、人類と文明の滅亡リスクが高まるばかりです。

「人々が屈しない、世界世論を突きつけて事態を動かす」ということが大事なのでは?
など思う次第です。


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ロシアのウクライナ侵攻は許せない! [人間考]

前の記事から1週間たってしまいました。

頭の中にあることは、ロシアの戦争犯罪と、そもそも侵略戦争そのものが、認めざるを得ない戦争(国家の武力行使)とは違うだろうという不満です。

平和な日常生活を送っている国に、突然、隣国の軍隊が攻め入り、砲弾で建造物や都市を、そして市民生活を破壊すること自体が、そもそも十分犯罪行為であり裁きの対象ではないでしょうか。

「それは戦争だから仕方がないことだ」と目を瞑らなければならないことだろうか?確かに、国際法は戦争そのものは禁じていない。やる以上はやり方があるとして、禁じ手を定めている。

戦争そのものはのっぴきならない理由で興るべくして興ってしまう。だがしかし、今の時代にこんな理由での開戦を認めて良いものだろうか?

昨日、【 ロシアのプーチン大統領はウクライナへの軍事侵攻について、「ロシアの安全を保証するため他の選択肢はなかった」と主張した。また、「ドンバス地方を防衛する作戦の崇高な目標は必ず達成される」と述べた 】と報道されている。

プーチン大統領は現在、視察先のロシア極東の宇宙基地で、ベラルーシのルカシェンコ大統領と会談している。そこでの発言だ。

「ロシアは安全保障上脅威にさらされていた」というのは事実か?ウクライナに侵攻し、これだけ批判が高まっているのにどの国も軍事制裁に踏み切らない事実を見ると、大国ロシアの安全は完全に保証されているではないか!

「ドンバス地方を解放するとか防衛する」とか言っているが、ドンバス地方の住民がどれだけ抑圧され虐げられてきたというのか?そこの紛争に介入する必要があったのなら、開戦前にそのことを問題にすべきだったのではないか。

実際は、ウクライナのNATO加盟を問題にし、首都キーウを陥落し、政権の転覆を図ったではないか。

この武力侵攻は、大国が自国の都合で国境を侵し軍事力を行使して支配地域を増やそうとした行動に他なりません。

こんな理由の侵攻を今の時代に認めるとしたら、世界は大変なことになります。世界中の人間がおちおち寝ていられなくなります。

これは否定されるべきことで、償われるべきことです。そのために世界中が知恵を絞り、これを許さないルール作りをしなければならない局面にあります。

プーチンの正当化とフェイクに耳を傾けている場合ではありません。犯罪にならない戦争をしているのはウクライナです。自衛のために必死で戦っています。ロシアは国を挙げて、軍隊を導入して、公然と、殺戮・破壊・強奪の強盗を働いているのではありませんか。

このロシアのウクライナ侵攻を正しく裁くことができれば、地球の未来は明るくなります。一方で裁けなければ、地球の未来は、いや未来を待つまでもなく、今から、地球は一触即発の軍事支配社会になるでしょう。

これは大事な岐路ですね!

そんな思いを抱きながら、なかなかうまくまとめられず(これも決してうまくありませんが)一週間が過ぎ行きました。

新年度の仕事が始まって今日は3日目です。まだ軌道に乗らないので、急に暑くなったせいもあるでしょう、なんか疲れます。


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『一万四千発の脅威』 [人間考]



3月20日に『エッセイ熊谷第4号』が発刊されました。私の手許にはまだ入っていないのですが、公になったということで、自作をここに掲載します。12月に書いたものです。

今、まさにプーチンがウクライナを恐怖に陥れている無差別殺傷兵器、並びに世界に脅しをかける核兵器についてです。(読み易いように、段落間に一行取ります)

【 一万四千発の脅威
   
 四分の三世紀近くも生きていると、人類の歩みの速さに驚くこともあれば、その危うさに不安を感じることもあります。

 ほとんど誰もが電話(スマホ)を携帯し、知り合いの誰とでも、またいつでも話ができるようになるとは、また、それがインターネットに繋がり、いつでもどこでも世界の情報を入手したり、こちらから発信したりできるようになるとは、ちょっと子ども時代には想像すらしませんでした。

 その子どものころは、戦後の高度経済成長期で、鉄鋼業、重化学工業、機械工業などが目覚ましく発展し、GNP(国民総生産)がどんどん増えていました。そのころの心配ごとは、大気や河川などの汚染でした。工場からの煤煙ばかりでなく、自動車の普及に伴う排気ガスもあって、空気はスモッグで汚れました。河川は、工場や家庭などからの排水により、ヘドロが溜まり、魚が棲めなくさえなりました。イタイイタイ病(富山県)、水俣病(熊本県、新潟県)、四日市喘息などの公害病が各地で起こりました。産業優先社会でしたから、この環境悪化はこの先どうなるのだろう、改善されることはあるのだろうかと憂慮したものでした。

 ところが、公害対策基本法が作られ、環境庁が発足し、やがて省に格上げされるなど、環境浄化に目が向けられるようになりました。生活排水も下水道の完備に伴って浄化され、車の排気ガスも規制が強化されました。今ではアイドリングストップ車も珍しくなくなり、川も大気も蘇りつつあります。

 当時はまた、石油資源の枯渇が懸念されていました。二十世紀末には掘り尽くしてしまうのではないかと。それが新世紀を迎え、更に二十年余過ぎても、石油輸出国機構は未だにがっちり商売をしています。

 当時の心配事は杞憂に終わりました。

 ところが、ここ四半世紀にはまた新たな心配事が発生しています。温室効果ガスの増加による地球の温暖化です。実際、世界各地で異常気象が観測され、旱魃による森林火災や集中豪雨による大洪水など甚大な被害が発生しています。人類の営みがこの惑星の有り様を変えつつあることが顕著になったのです。地球あっての人類ですから、有り様が変わっては堪りません。

 そこで各国首脳が集まり、二酸化炭素などの温室効果ガスの排出を規制する協定が結ばれるようになりました。国連もSDGsを掲げて人々に呼びかけています。「遅まきながら」の感は無きにしも非ずですが、人類が問題を認識して対策を講ずるようになったのです。これまでの例からすると、二、三十年もするとこの問題もきっと解消されるだろうと見込んでも差し支えないように思えます。

 では人類の歩みはかように着実か、信頼できるかと言うと、ひとつだけまったく当てにならない、進展していないことがあります。それは人類の保有する戦略及び戦術兵器の累積です。

 今年の八月九日、長崎市は長崎新聞に見開き二ページにわたる広告記事を掲載しました。黒い点が一万四千個打たれています。文字は小さく一行「核兵器が存在している以上、それが使われるリスクも存在しています」二個の点のみは赤。これが使われた原爆を表しています。これに象徴されるように、世界中に膨大な量の核爆弾、ミサイル、その発射装置、有人・無人の爆撃機、戦闘機、迫撃砲、等々があります。現にあるだけでなく、更に開発・拡充されています。みな多数の人を無差別に殺傷してしまう兵器です。

 民主主義や人権尊重が声高に叫ばれている社会が、無邪気な子どもたちをも含む生活者を理不尽にも一撃で殺傷してしまう兵器をなぜこれ程たくさん保有しているのか?理由は「抑止力のため」だそうです。攻めて来られることに備えて、その時の報復のために開発・所有しているとのことです。

 日本も、北朝鮮がミサイル開発に勤しんでいることに備えて、防衛のために敵基地攻撃能力を有しようという議論が起きています。

 攻める気はない、防衛のためだと各国とも主張します。その論理の結果が一万四千発の核爆弾なのです。仮にどこの国も本当に侵略する意図がなくても、いつ、どこで、どう間違ってこれらが使われ始めるか、まったく予断を許しません。そんな極めて不安定な状況下にあるのです、今の文明社会は。

 この危険は取り除かなければなりません。

 問題を提起した以上、方策も提案しなければならないようにも思えますが、それは後の問題で、大事なことは、世界世論が危機感を抱き、各国の政治家に兵器削減の要望を突きつけることではないでしょうか。

 人権尊重と集団殺戮は両立しないということを現代の常識としようではありませんか! 】

以上です。


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