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公立小学校の勉強の進め方 [教育関連]

今週初めから抗がん剤投与が始まりました。
死戦をさまようというか、最後の苦しみを味わうというか、それとも癌をしばし退けることができるのか、不明です。

急に切羽詰まってみて、まだ書き遺さなければならないと、今念頭にあることは、小学校の勉強です。私半世紀にわたって子供たちの勉強に関わってきましたからね、思うところは多いですよ。

勉強が、知識の獲得が、なぜか高学年ほど多くなっています。つまり小学校の勉強は、スローテンポ過ぎます。つまらないことを考えさせたり考え方を教えたり、それを説明させたりしています。

計算は簡単です。十進法に慣らせばいいだけのことです。訓練ですよ。考え方は自分でたどり着けばいいのです。答えが合えばいいのです。

赤のテープが2メートル、白のテープが3メートル、青のテープが5メートルあります。白のテープは赤のテープの何倍ありますか?

という問題も3メートルは2メートルの何倍ですか?に過ぎません。元にする2で3を割ればいいだけです。長々解説する必要はありません。

長さの数字が少数や分数に変わったとしても、少数や分数も数値として変わりはないので同じ式で答えは求められます。でいいのです。

最近の傾向として、考え方をよく理解しているかどうかに妙にこだわるようになりました。文科省が、教える側が。

考え方って教わって会得するものですか?こんなのナンセンスです。教わらなければ考えられない頭になってしまう。

一例ですけどね、こういうことが多過ぎます。

理科の空気の性質の教え方も、物が燃えると空気がどのように変わるか、丁寧に実験して、その度に予測を立てて、時間をかけてやっています。

自然に不思議を感じてどう謎に迫るか皆で実演しています。そういう姿勢はもちろん大事ですが、興味を持った人が研究を進める上で持てば良いことではありませんか。

空気にはいろいろな成分が混じっています。窒素、酸素、水蒸気、二酸化炭素などです。それぞれどういう性質があるか、調べてみましょう。どんどん知識を教えたらどうですか。

今は興味・関心ばかり大事にしていますが、小学生は物覚えも良く、教わったことを比較的素直に覚えてくれる年代です。分かりきっている知識を早めに教えてしまったらどうですか?

成果を上げている私立学校は、みな早めに知識教育をやっています。公立がこんなにもたもた教えていたのでは、学力格差がつくばかりです。

掻い摘み過ぎているのでうまく伝わるかどうか分かりませんが、公立小学校の教育については、そんな危惧を感じています。

頑張ってオマケの写真を

東京の夜景
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昼景
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たまたま仕事で訪れた東京ドームホテル?より息子が送ってくれました。


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身につまされる意見文「タバコは違法とすべき…」 [教育関連]

国語学習が読解中心から表現重視に変わってきていることは以前にも書きました。その一つとして意見文の作成があります。

頭括型、尾括型、双括型があること。タブレットなどで根拠を探し、出典とともにそれを明示すること。予想される反論を挙げ、それに対する再反論も添えること。などを学習し、好きなテーマで、これらの条件を満たす意見文を書くという勉強をしています。

これを受け止めた学童さんは、「学校はなぜ月から金まであるのか」とか「宿題はタメになるのか」とか「朝ご飯をしっかり食べよう」とか「SDGsを実践しよう」など、身近で興味深いテーマを取り挙げて取り組んでいました。

中で身につまされる意見文がありました。それは「喫煙を法律で禁止しよう」という趣旨のものでした。

その概要は、まず、タバコは様々な点で健康を害するものだということ。更にその習慣性・依存性は、コカインや覚醒剤などよりも強く、禁断症状が辛いこと。こうしたことをネットで検索、引用し、喫煙は法律で禁ずるべきだとするものです。

これを題材にした動機をそっと尋ねると、父親が吸っていて、辞めようとしてもなかなか辞められないので、タバコが手に入らないようにして欲しいというものでした。

子どもや家族が、お父さんの、それから副流煙による家族の、健康被害を心配して、お父さんに禁煙してもらいたいのです。お父さんも承知して禁煙に挑みますが、なかなか達成できません。

そんな背景があって書いているのでした。タバコが体に良くないことは周知のことですから、喫煙者は皆さんやめれば良いのです。ですが、中高年で吸い続けている人もいれば、新規参入する若い人もいます。

なかなかタバコと縁が消えません。よほど魅力があるのでしょうが、あっても健康被害の大きさを考えると、ここはきっぱり断つべきです。

国も高い税を課して売り続けている場合ではありませんぜ!
親や自分たちの健康被害を心配する子どもたちの身になって、脱タバコを真剣に考え、次の手を講じないといけませんよ!

身につまされて、こんなことを思った次第です。

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久々の45号とティーボールの話 [教育関連]


大谷選手、久々の45号!
カキーンと快音が響きましたね。あの人のは音からして違いますよね。本場アメリカでの大活躍で、野球人気が盛り返しつつありますね。

で、思い起こすことがあります。学校での体験ですので、撮って出しは控えて、お蔵にしまっていたことですが・・・

6年生の体育の授業で、ティーボールというのがありました。ティーはteaではなく、ゴルフのtee up のteeです。ボールはベースボールのボール。

野球やソフトボールはピッチャーが投げたボールをバッターが打ち返すことで競技が進みますが、ピッチャーが投げる部分を省略し、ティーに載せたボールを打者が打つことから競技が始まります。

これだと空振りは激減し、ほとんど誰もが打って走ることができます。公式野球の大衆化として軟式野球が考案され、さらに広く取り組めるように、ボールを大きく柔らかくし、投球を下手投げに限定したのがソフトボールだと認識しています。

最近はさらに簡易化したティーボールが考案され、小学校の体育で実技指導されているようです。3、4年生がやっているのは何度か横目で見て知っていましたが、ソフトボールに移行する前段階の練習かと思っていました。

ところが、6年生になっても、ソフトボールはやらないんですね。野球型スポーツとしては、中学の体育でもティーボールが行われているようです。

これを見て、正直がっかりしました。まず、みんなが下手なのです。打つのも、飛んできたり転がってきたりするボールを捕るのも、それを投げるのも・・・下手なのです。

何人か飛び抜けてうまい子もいますが、大半は、腰は高いしモタモタしているし、なってないのです。おー、こんなものか、ショックを受けました。

思えば、しばらく前から、公園等でキャッチボールをしている親子を見かけることはなくなりました。校庭で元気に走り回っている子は、大抵はサッカーボールで遊んでいます。

野球やソフトボールに親しむ機会が減った以上、うまくできないのは当然のことですが、目の当たりにすると、野球好きとしては愕然とします。

我々が子どもの頃は、広場があると、ゴム毬を使って野球をしたり、ソフトボールをしたりしていました。人数が足りなければ三角ベースで、一チーム4、5人でやったものです。

それでも子どもが10人ぐらい集まらないとできないわけですが、昔は子どもがたくさんいましたから、すぐにそのくらいは集まったものです。

町内の子ども会でソフトボール大会があって、各丁目がチームを編成し、トーナメント方式で戦ったものです。そのソフトボールが好きな者が中学校の野球部で軟式野球を、更に高校で硬式野球をやり、甲子園を目指し、プロのスカウトの目に留まり・・・という時代があったわけですね。少年野球の全盛期ですね。

今はスポーツが多様化し、サッカーもラグビーも、バレーもバスケットもテニスも卓球も、ハンドボールもゴルフも、スケボーもサーフィンも、格闘技も水泳もウィンタースポーツも・・・それぞれ人気がありますからね。

学校も様々なスポーツを少しずつ取り上げるだけで、興味のある子は、民間の育成チームに入ってそこで指導を受けることになるのでしょう。

やる機会がない以上、下手なのはやむを得ないことですが、あれで野球の面白さが伝わるのかどうか心配です。

子どもの頃、野球を知り始めて面白いスポーツだなと思ったのは、打つこともさることながら、ランナーに出た後の走塁です。リードして盗塁したり、後続バッターの打球により次の塁を目指して走ったりその塁に留まったり、塁にいる間やることがあるのです。是非ヒットを打って塁に出たいと思いましたよ。

ティーボールでは、ピッチャーが投げるわけではないので、打者が打つまでは塁を離れられません。打ったら次のベースに向かって走り始めます。相手の隙を見て動くということがありませんから、塁に出ても暇です。

〈投げることから始めて、投げられた球を打つ〉ことをやめた瞬間から、止まっている時間(ゲームが進行しない時間)がやたら多くなりましたね。もともと野球は、サッカーなどと比べると止まっている時間が多いものです。それが、ティーボールではさらに多くなりました。「これじゃ野球の面白さは伝わらないな〜」と思ってしまいましたよ。

今日は「つまんないことを見つけちゃった」というつまらないお話でした。失礼しました<(_ _)>
ま、ジミンの総裁選よりは面白かったかな?あっちも相当つまんないですからね。

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『川とノリオ』は叙事詩! [教育関連]

バイト先のことについて撮って出しの記事は書かないようにしているのですが、これはその例外です。
(一部書き換えました 9/4 )

前記事で「3つに分かれた分散登校、給食なしで12時まで」と書きました。約三分の一の児童が、三登校日に一度通学し、4時間学習します。

教える先生は、不公平にならないように、ほぼ同じ授業を3回行います。今は科目担当制が敷かれていて、学年によって違いますが、社会や理科、音楽など一部科目は一人の先生が担当します。

某小学校の6年生は3クラスあるので、ほぼ同じ授業を9回やることになります。教える対象が変わるので、先生方は明るく楽しくやっているのですが、1科目だけ、これはたいへんだなぁと強い刺激を受けた授業があります。

国語です。「川とノリオ」をやっています。9回のうち、3、4回立ち会わせていただいただけですが、十分過ぎるほど作品を味わうとともに、教える先生のご苦労に思いを馳せることになりました。

いぬいとみこ作「川とノリオ」。「気づいた表現があったら傍線を引いてね」の指示の下、先生が丁寧に朗読されます。

この作品はすごいですね。何がすごい?完成度が高いですね。小説というより、叙事詩ですね、これは。一部引用します。冒頭です。「川」が登場します。

http://www.osaka-kyoiku.ac.jp>nonami>mon3 より

【 町外れを行く、いなかびたひと筋の流れだけれど、その川はすずしい音をたてて、さらさらと休まず流れている。
 日の光のチロチロゆれる川底に、茶わんのかけらなどしずめたまま。
 春にも夏にも、冬の日にも、ノリオはこの川の声を聞いた。
 母ちゃんの生まれるもっと前、いや、じいちゃんの生まれるもっと前から、川はいっときの絶え間もなく、この音をひびかせてきたのだろう。
 山の中で聞くせせらぎのような、なつかしい、昔ながらの川の声を―――。】

続いて「ノリオ」が同情します、「母ちゃん」と共に。

【 早春
 あったかい母ちゃんのはんてんの中で、ノリオは川のにおいをかいだ。
 母ちゃんの手が、せっせと動くたびに、はんてんのえりもともせわしくゆれて、ほっぺたの上のなみだのあとに、川風がすうすうと冷たかった。
 川っぷちの若いやなぎには、銀色の芽がもう大きかった。
 赤んぼのノリオのよごれ物を洗う、あったかい母ちゃんの背中の中で、ノリオは川のにおいをかいだ。
 土くさい、春のにおいをかいだ。】

こんな表現もあります。
【 あったかい春の日ざしを浴びて、川と一日じゅう遊んで暮らす、ノリオは小さい神様だった。
 金色の光に包まれた、幸せな二才の神様だった。】

人間界の出来事とは別に、いつも変わらず流れ行く川のそばで、二才の神様の世界が知らぬ間に一変してしまう不条理(※)が、この先、淡々と綴られます。

これを数時間に分けて、各9回、解説し味わいます。6学年の国語を担当する先生は大変しんどいですね。
これもコロナ禍の一つということでしょうか。

※(母ちゃんは8月6日にヒロシマに行き、それきり帰って来ません。父ちゃんは戦地から小さな箱となって帰って来ます。)





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教員免許更新制ついに廃止へ! [教育関連]


kazg さまが8月25日の記事で教員免許更新制廃止の文科省の方針を受けて『制度廃止を祝うの巻』を書かれています。

https://kazsan.blog.ss-blog.jp/2021-08-25

これをご覧いただければ全く十分なのですが、ただのリンクだけでも寂しいので、沖縄タイムスの記事をコピペで紹介させていただきます。

アベ政治は、戦後レジームからの脱却とか言って、許せない時計の巻き戻しを数々やりました。一つ元に戻すのもたいへん手間ひまかかりますなぁ〜

以下、沖縄タイムスより

【 文部科学省は、10年の期限を設けている教員免許の更新制を、早ければ2023年度から廃止する。09年度の導入時から批判が相次いでおり、遅きに失した感は否めない。

 免許の更新に伴い、教員は30時間以上の講習を大学などで受ける必要がある。受講の負担による多忙化や、教育現場の人材不足につながるとの指摘が絶えなかった。

 教員が産休や育休に入る際、学校側が代わりを探しても免許の失効で採用できないなどの弊害も、人材難の一因になっている。

 教員には、講習への懐疑的な見方も強い。約3~4万円の受講料は自己負担。希望できる科目を受けられなかったり、講師側の技量にばらつきがあったりして「自腹で参加する価値を感じない」(県内教員)との不満がある。

 教員には勤務年数に応じた「経年研修」などで、最新の教育事情を学ぶ機会もある。屋上屋を架すような複数の講習が、現場に負担を強いていないだろうか。

 制度は07年、第1次安倍晋三政権の教育再生会議が提言した。第一次報告には「不適格教員の排除」が盛り込まれており、教員の資質向上を掲げた当初の趣旨から逸脱していた。

 政治主導の教育政策では、政府が大学入試改革の目玉と位置づけた、英語民間検定試験と記述式問題の導入も、有識者会議が困難と結論付けた。大学や受験生など現場の意見に耳を傾けず、強引に推し進めた制度が頓挫する構図が今回と共通しており、政治の責任は重い。

■ ■

 日本の教員は「世界一多忙」というデータがある。

 経済協力開発機構(OECD)の18年調査で、日本の中学校教員の仕事時間は週56・0時間。13年の調査を2・1時間上回り、2回連続で世界最長だった。部活動の指導や事務業務の長さが目立つ。

 小学校教員の仕事時間も、最長の週54・4時間だった。

 一方で、教員の力を高めるための「職能開発活動」は最短の0・6時間(平均2・0時間)で、文科省は多忙が要因とみている。

 県内でも18年度、県立校の勤務実態調査で、残業時間が月100時間を超えた人数が延べ1314人に上った。月80時間が目安とされる「過労死ライン」を超える長時間労働が常態化している。

 コロナ禍ではインターネットを使った非対面の授業や、学校PCR検査への対応など新たな業務が加わり、教育現場への負担が増している。

■ ■

 免許更新の廃止後も、教員が資質を高める努力は重要だ。近年はリモート授業への対応や、子どもの心理を把握するメンタルケアなど、広範な知識が求められる。

 多忙が常態化すると研修への出席が同僚の業務負担に直結し、当事者は後ろめたさを抱える。国と教育委員会は、教員が学びに打ち込める環境整備へ知恵を絞ってほしい。

 義務的な研修だけでなく、教師が継続的に学んで理解を深めたい多様なメニューの提供など、教職に誇りとやりがいを持てるサポートに力を入れる必要がある。

2021・8・26 沖縄タイムス 】

自分の言葉で書けば良いのですが、誰の思いもほぼ同じなんですよね。たいへん丁寧に書かれているkazgさまと沖縄タイムスに拍手を贈らせていただきます!


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小学校の国語が即戦力養成講座に? [教育関連]

熱海の土石流災害は地球温暖化がもたらした天災と思い込んでいましたが、開発業者が運び込んだ盛り土が引き金になった人災の可能性が大きいようですね。気象が激変していることと、安易な業者の活動との合わせ技ですね。

開発にお墨付きを与える行政の基準や監督・指導のあり方も見直さないといけませんね。

いずれにしても、地形的にリスクの高い場所に居を構える住民は、豪雨や長雨の予報が出た段階で、避難所や親戚知人の家に避難する必要がありますね。

安全に住める場所が減りつつあることを思うと、物損は覚悟して、命を守ること、そこに居ないことを真剣に考えておく必要がありますね。

さて、今日はもう一つ言いたいことがあります。最近の、国語教育です。

国語の学習目標が、読解力の養成から表現力の養成に変わったことは何度か触れました。確かに、表現力は、社会生活を活発に行う上で必要な素養ですから、義務教育の過程で、それを習得させようとすることには意義があると思います。

しかし、今日のその傾向は行き過ぎと思わざるを得ません。6年生の課程でパネルディスカッションの実演があります。クラスで大きなテーマを一つ決めます。例えば「ネット依存症について」とか「地球環境について」など。

次にその大きなテーマについて、いくつかの問題点を挙げます。それぞれの問題に興味のある人が班を作り、話し合いをして問題意識を深めます。

パネラーを決め、ブロワーと役割分担します。パネラーは自分たちが調べ構築した意見を発表します。フロワーは、パネラーを援護したり、他班の発表の不十分なところを質問したりします。

5、6時間かけて準備し、実際にパネルディスカッションを行います。

こういう学習も“あり”でしょう。話し合いは社会の円滑な運営の基礎・基本ですから、シミュレーションも大事でしょう。

問題はこの後です。これに続く学習が、パンフレット作りです。パネルディスカッションの勉強で知り得た情報や意見を、友達や家族など、周囲の人に広く伝えるパンフレットを作るのです。これは各自です。

表紙と裏表紙、中身が6ページ構成のものや、4折した細長い構成のものなど教科書に見本が載っています。見栄えの良いパンフレットを作るのです。

ここまで来ると「小学校6年生にこんなことやらせるのかよ」と思わざるを得ません。感受性を豊かにしたり、物の見方、人類の歩んできた道、現代社会の諸問題などを知ってもらう段階です。見栄えの良いパンフレット作りに取り組んでもらう場合かどうか、疑問を持たざるを得ません。

小学校の国語教育が、ビジネスマン・公務員・広告会社のデザイナーなどの即戦力養成講座になっちゃった?世の中全体がビズリーチ化しちゃった?

そんなふうに感じている関係者も多いのでは?これは大いに心配です。

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全国学力・学習状況調査の意義? [教育関連]

3つ前の記事、小6全国学力調査問題について私の感想です。

最初に国語。学習の重点がかつての読解力養成から表現力養成に変わっています。表現と言っても様々な状況があります。学級会、ディベート、プレゼンテーション、レポート、新聞やポスター、随筆、手紙やEメールなど、様々な言葉を使った表現を対象にしているように思われます。

昔の、頭や心で理解することが主だった学習と比べると、隔世の感があると言ってもいいのではないでしょうか。

そうした変化がテストにも反映されていますので、テスト問題も様変わりしました。

表現力の要請を課題としているわけですから、どの程度表現力がついたか、それを問いたいところです。そこで問題がややこしくなります。

資料を読み取ったり作ったり、またそれを上手に使ったりして意図したことを上手に伝える力を問いたいのです。また、場面を想定して所定の文字数で作文する力を測りたいのです。

単純な問題は、漢字の読み書きと文法問題がわずか数問です。ややこしくて複雑な問題がたくさんあります。

もっと、スッキリ国語力を問う方法はないものでしょうか。その辺りの問題点を皆様はどうお感じになるでしょうか。広くご感想をお伺いしたいところです。
https://www.nier.go.jp/21chousa/pdf/21mondai_shou_kokugo.pdf

算数も力点が変わりました。計算力や答を求める力よりも、問題を読み取る力、答を求める方法の正しさを説明する力に力点が置かれるようになりました。

これが試験問題に色濃く反映されているため、これまた、問題がややこしくなりました。算数に国語がミックスされたような問題になりました。

単純な計算問題はありません。問題を読んで式を立てて答を書けば良いというかつてのスッキリした算数問題ではなくなりました。
https://www.nier.go.jp/21chousa/pdf/21mondai_shou_sansuu.pdf

数的、図形的問題を解決する力を、式と答で判定することから、答に至る過程の正しさを説明する力で判定することに変わりました。

算数、数学的な問題としては易しくなり、問題点の読み取りと答え方が難しくなりました。

ネチネチした説明力ばかりが問われ、瞬間のひらめき、インスピレーションが問われなくていいのでしょうか?

勉強全体が文系化している、もっと言えば公務員化しているのではないでしょうか。

問題内容には以上の疑問を感じますが、形式、体裁にも疑問を感じます。それは、異常にページ数が、紙の量が多いのです。45分でやる問題ですから、精々、A3裏表2枚、表紙を入れてA4、8ページ程度で良いのではないかと思うのですが、あのとおり(国語22頁、算数26頁)たくさん紙を使っているのです。

あれを全国の小学校に配布するのですから、膨大な量の紙と印刷、運送料が必要です。問題作成自体も多分業者に発注しているのではないでしょうか。なんか、予算の無駄遣いのような臭いがします、大事な教育で。(少なくとも地球資源の無駄遣いです)

皆さまも、ぜひ嗅いでみてください!

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小6全国学力調査、さて、どんな問題? [教育関連]

5月27日に、小学6年生を対象に全国学力・学習状況調査(国語と算数のテスト)が行われました。今時の6年生は、はて、どんな学力を問われているのでしょう?興味深いですよね。

問題がネットで公表されていますので、御用とお急ぎでない方は、お家時間に是非やってみてください。そしてご感想をコメント欄でお聞かせください。

https://www.nier.go.jp/21chousa/21chousa.htm

私の感想はその後にします m(_ _)m まずは皆様のご感想をお聞きしたいので。

以下はオマケの写真です。
昨日の夜、7時半から8分ほど、花火大会がありました。市内の数ヶ所で一斉にドカンドカンと打ち上げました。

あちこちで打ち上がる花火が同時に見えたら壮観かなと思いましたが、残念、見えたのは一ヶ所のみで(見た場所が低かった)あとは音だけでした。

スマホ写真なのでしっかりブレてました。

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これは例の雲に隠れた皆既月食

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以上です。


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続 小学校体験記 [教育関連]


・十年ぶりの小学校体験レポートの続きです。

学習指導については、・(=六)十年前より確実に充実してますね。家庭科室があり、工作室があり、理科室があり(昔もあったかな?)、音楽室があり、パソコン室があり、大きな体育館があり・・・なんだ、設備だけか?

いや、そんなことはありません。昔はほとんど担任の先生がなんでも教えていましたが、今は、科目担当の先生がかなり配置されています。

音楽の先生など、姿勢から呼吸法、発声法まで教えてくれます。家庭科も、ミシンを使った裁縫や料理実習もあり、実生活に役立てようという意識さえあれば、かなり充実した学習ができます。

設備という点では、教室に大画面のテレビモニターが入りました。デジタルボードですね。英語学習では、そう、英語が週2コマ入ってます、これを活用して、動画を視聴しながら学習できます。

このデジタルボードは算数学習には特に威力を発揮します。教科書に、デジタル版が用意されているんですね。学習するページや問題が映し出され、書き込みも消すことも自由にできます。

何よりも画面が動きますから、説得力があります。円の面積の公式の説明など、円を百近くの超小さな扇型に切って並べ変えて、「ほぼ長方形」を作って見せてくれます。
「縦は円の半径、横は円周のほぼ半分、さあ、面積の公式はどうなる?」って感じです。

もう何十年も前からパソコン上ではできたことですが、それが教室で、大画面でできるようになったというところが画期的ということでしょうか。「情報技術がいよいよ教育を変え始めた」と言えるのかもしれません。

算数学習の問題点については、またこの次といたします。

ところでアメリカ大統領選ですが、スッキリ、バイデン氏に勝ってもらいたいですね。アメリカの民主主義も危うくなったものです。選挙後どうなるか、ハラハラものです。

話換わってスガさんの脱二酸化炭素宣言ですが、その達成のため原発を使うのでは意味がありません。二酸化炭素は有害ですが、間接的です。その点、放射能はさらに有害、しかも直接的です。経産相も、総理も、何考えているのでしょうか?

学術会議の任命拒否問題も波紋を広げていますね。当然です、大問題です!

今3時ですけど、ゆうべ早寝したので大丈夫。また一眠りして、子どもたちの顔見て励ましてきます!



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・十年ぶりに拝見する学校現場 [教育関連]

寒くなりましたねぇ、木枯らしを思わせる風が吹き始めました。

すでに何度か書いていますが、某補助員として小学校に出入りしています、午前中、12時半過ぎまで。

職業上知り得たことは他言無用ということなので、制約があって書きにくいのですが、部外者が覗いた感想をたまに報告することには意義があると思います。

これまで4年間で2つの小学校を体験しました。最初のところでは1年生と3年生、今のところでは5年生と6年生のクラスに出ています。

小学校を実体験してみての最初の感想は、幸いにも気持ちの良い世界だということです。何が気持ちが良いかと言うと、教師が一生懸命、正しいことを教えようとしているところです。

これは当たり前のことかも知れませんが、学校の外があまりにも曲がっていて理不尽な世界ですから、人としてどう行動するべきか、正しい振る舞いを教えようとしているワールドは気持ちの良いものです。

「その態度は『人に優しく、自分に正しく』っていう言葉に合ってますか?」という注意喚起は良いですよね。

指導される側は、時として不満を持つこともありましょうが、それはそれで訴えれば、また改めて解決策を考えてくれそうです。

締めるところは締めて、かつ楽しく教室を取り仕切っていく担任の指導力は大したもので、さすがプロだと感心します。未熟な先生もいましょうが、いずれその技を修得したり、向かないことを悟って、転職されたりすることでしょう。

こんな教室目標を掲げるクラスもあります。
「損をしないように、しっかり理解し正しく行動しよう!」
「損をしないように」というところが、自分のためでもあることに気付かせて、実行意欲を強めるのではないでしょうか。

他にも教室の運営力という点でうまいなあと思うことがいくつかあります。今はいろいろな子がいますから、教室の集団教育に馴染まない子も沢山います。教室に入らず、別の方式で通学している児童もいますが、通常クラスにも何名かいます。

そうした子を遠ざけるのではなく、逆に頻繁に用事を頼むことで存在感を持たせ、集団からはみ出さないようにしています。こういう子は元気の余った子が多いですから、嫌がらず喜んで先生の助手をやっています。

また、クラス全体をよく褒めますね。「凄い」「感心しました」「びっくりしました」「感動しましたね」など。たまに、私語が多かったり、行動がずるずる遅かったりすると「コラァ、何やってんだ」一声発します。

ガラが悪いです。恫喝ですね。褒められたものではないのかも知れませんが、体罰を一切やりませんから、いざという時に従わせるには、これは仕方のない技なのかも知れません。若い先生の技量に感心します。

そうそう、コロナ禍にありますから、行事がいろいろ潰れています。臨海学校は中止、修学旅行も、近場の日帰りに変わりました。持久走大会も音楽会もありません。そんな中で、出来るだけ楽しい思い出を作ってやろうと、先生方が努力されています。

ハロウィンにお化け屋敷をやろうという児童の発案に、空き教室の窓に、一生懸命、暗幕やらダンボールやらを貼って暗闇を作っていました。お手伝いをしながら、いたわりの気持ちをひしひしと感じた次第です。

学習指導、特に算数については、問題をいくつか感じますが、それはまたの機会とします。
今日はこの辺で!

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