卒業生にこんなお話しちゃいました [身の周りのこと]
事件ではありませんので聞き流してください。
一昨日、昨日で令和2年度の私の半日仕事が終わりました。勤務日数が限られているので、例年だと3月10日頃には終わってしまうのですが今年は6年生だったので、勤務日を後ろにずらし、卒業式までお付き合いしました。
3月16日の教室風景。
「これはもしかしたら」と思ったら、案の定、次の日には花が咲いていました。
卒業生への担任教師の思い遣りを感じました。
一昨日は修了式がありました。全員が校長先生から修了証を厳かにもらいました。その式の終了後、いきなり壇上に上がるように学年主任の○○先生からマイクで呼び掛けられました。
「えっ!私が、なんで?」でも嫌とも言えないので、上がって、皆さんの例に倣って、国旗と校旗と市旗に一礼してマイクの前に立ちました。
すると6年生代表なる女子が指名され、壇上に上がってきて、「先生、2年間お世話になりました」ってちょっと厚みのある冊子を差し出します。さっきまでと逆で、児童が私に綴じ物を渡すのです。
いい加減な貰い方もできないので、児童の真似をして、左手出して右手出して、高く掲げて一礼して、それをもらいました。(笑えますよね)
ついで学年主任曰く。「只今から**先生からお話があります」
(はあっ? なくはないけど、こんなところで改まって?いつも予告なしなんだから、ったく、もう)
「・・・みなさんとは明日でお別れなので、教室で機会があったらお話ししようと思っていたことをお話しします。どうぞ気楽に聞いてください」
「着席!」と号令。
「まず一つは、みなさんは素晴らしく成長されました。5年生の時は後ろから前が見渡せたのですが、今はみなさん大きくなって、ほとんど見渡せなくなりました。
身体だけではありません、態度も立派になりました。5年生の時は何かとトラブルが起きていましたよね。6年生になってからは一度も起きなかったのではないでしょうか。みなさんの成長ぶりは本当に素晴らしい、感心しました。
みなさんは、先生方にも恵まれていましたね。○○先生はテレビの司会者のような完璧な日本語でみなさんを導いてくださいました。
◇◇先生は、教室の雰囲気を盛り上げる名人ですよね。面白い話や仕草でみなさんを笑わせたかと思うと、さっと気を引き締めて元の勉強に戻ります。天才ですよね、あの技は。
それから、諸先生方の努力の賜物なのでしょうが、学校が明るく落ち着いてますよね。学校にも恵まれていたと言えましょう。恵まれていることには、感謝の気持ちを持つといいですよね。
つぎに、わたし、知っていることは何でも教えていたのですが、歳を聞かれた時だけは、適当に誤魔化してまともに答えませんでした。
なぜ答えなかったかというと、歳はなるべく考えないようにしているからなんです。歳を考えると歳をとるんです。老けるんです。ですからいつも忘れています。
実は、私は昭和23年生まれ。昭和をちょうど40年、平成をちょうど30年生きてきました。そして今年が令和3年ですから・・・
みなさんは若い成長期ですから、歳のことは忘れていないでくださいね。一年一年、歳相応に、あるいはそれ以上に成長してくださいね。
最後にもう一つ、みなさんの将来です。みなさんには、ぜひ幸せになってもらいたいと思っています。ただ、幸せになるには一つ気をつけることがあると思うんです。
自分の幸せばかり追っかけていると、幸せってキリがないんですよね。だからいつになっても幸せになれない。美味しいものを食べると、世の中にはもっと美味しいものがあるんです。それを食べている人がいると羨ましくなる。
どうか人の幸せも自分の幸せと思える人になってください。そして周りのたくさんの人を幸せにするすごい人になってください。期待しています。
以上です。2年間お付き合いいただきありがとうございました」
みたいなことを壇上からお話ししちゃいました。寒い体育館で汗かいちゃいました。
教室に帰る途中○○先生に、
「いつも予告なしに振るんだから、まったくもう、あんなところに引っ張り出して」と言うと
「ハハハハ、あの場しかないと思って。実に楽しかったですよ」
お茶目なんですよ、この先生。油断も隙もありゃしない。
で、昨日は卒業式がありました。来賓はなし。在校生は5年生の代表が3人のみ。歌は録音を流し、声出さず。保護者2名までの簡略バージョンでしたが、一人一人しっかり返事や礼をして、卒業証書をもらっていました。
送辞、答辞の大役に抜擢された児童も、雰囲気に圧されることもなく堂々とやってのけました。
全て予定通りかというと、ハプニングもありました。返事だけをするところで「お世話になりました、ありがとうございました」と一声を発した子がいました。
また、退場に移る一連の流れの中に「先生方のことは一生忘れません」との児童申し合わせのドッキリ場面もありました。厳粛さばかりでなく、それに圧されない現代っ子の個性も現れていました。出来過ぎですよね、この卒業式は。
その後、教室で最後のミーティング。それから校舎の前で三々五々、写真を撮ったり別れを惜しんだり。
昨日は、そんな小学校の卒業式の日を体験し、心が高揚してしまいました。
ところで小学生のことをなんで「児童」って言うんでしょうね。「生徒」でまったく良いと思うんですけどね。
一昨日、昨日で令和2年度の私の半日仕事が終わりました。勤務日数が限られているので、例年だと3月10日頃には終わってしまうのですが今年は6年生だったので、勤務日を後ろにずらし、卒業式までお付き合いしました。
3月16日の教室風景。
「これはもしかしたら」と思ったら、案の定、次の日には花が咲いていました。
卒業生への担任教師の思い遣りを感じました。
一昨日は修了式がありました。全員が校長先生から修了証を厳かにもらいました。その式の終了後、いきなり壇上に上がるように学年主任の○○先生からマイクで呼び掛けられました。
「えっ!私が、なんで?」でも嫌とも言えないので、上がって、皆さんの例に倣って、国旗と校旗と市旗に一礼してマイクの前に立ちました。
すると6年生代表なる女子が指名され、壇上に上がってきて、「先生、2年間お世話になりました」ってちょっと厚みのある冊子を差し出します。さっきまでと逆で、児童が私に綴じ物を渡すのです。
いい加減な貰い方もできないので、児童の真似をして、左手出して右手出して、高く掲げて一礼して、それをもらいました。(笑えますよね)
ついで学年主任曰く。「只今から**先生からお話があります」
(はあっ? なくはないけど、こんなところで改まって?いつも予告なしなんだから、ったく、もう)
「・・・みなさんとは明日でお別れなので、教室で機会があったらお話ししようと思っていたことをお話しします。どうぞ気楽に聞いてください」
「着席!」と号令。
「まず一つは、みなさんは素晴らしく成長されました。5年生の時は後ろから前が見渡せたのですが、今はみなさん大きくなって、ほとんど見渡せなくなりました。
身体だけではありません、態度も立派になりました。5年生の時は何かとトラブルが起きていましたよね。6年生になってからは一度も起きなかったのではないでしょうか。みなさんの成長ぶりは本当に素晴らしい、感心しました。
みなさんは、先生方にも恵まれていましたね。○○先生はテレビの司会者のような完璧な日本語でみなさんを導いてくださいました。
◇◇先生は、教室の雰囲気を盛り上げる名人ですよね。面白い話や仕草でみなさんを笑わせたかと思うと、さっと気を引き締めて元の勉強に戻ります。天才ですよね、あの技は。
それから、諸先生方の努力の賜物なのでしょうが、学校が明るく落ち着いてますよね。学校にも恵まれていたと言えましょう。恵まれていることには、感謝の気持ちを持つといいですよね。
つぎに、わたし、知っていることは何でも教えていたのですが、歳を聞かれた時だけは、適当に誤魔化してまともに答えませんでした。
なぜ答えなかったかというと、歳はなるべく考えないようにしているからなんです。歳を考えると歳をとるんです。老けるんです。ですからいつも忘れています。
実は、私は昭和23年生まれ。昭和をちょうど40年、平成をちょうど30年生きてきました。そして今年が令和3年ですから・・・
みなさんは若い成長期ですから、歳のことは忘れていないでくださいね。一年一年、歳相応に、あるいはそれ以上に成長してくださいね。
最後にもう一つ、みなさんの将来です。みなさんには、ぜひ幸せになってもらいたいと思っています。ただ、幸せになるには一つ気をつけることがあると思うんです。
自分の幸せばかり追っかけていると、幸せってキリがないんですよね。だからいつになっても幸せになれない。美味しいものを食べると、世の中にはもっと美味しいものがあるんです。それを食べている人がいると羨ましくなる。
どうか人の幸せも自分の幸せと思える人になってください。そして周りのたくさんの人を幸せにするすごい人になってください。期待しています。
以上です。2年間お付き合いいただきありがとうございました」
みたいなことを壇上からお話ししちゃいました。寒い体育館で汗かいちゃいました。
教室に帰る途中○○先生に、
「いつも予告なしに振るんだから、まったくもう、あんなところに引っ張り出して」と言うと
「ハハハハ、あの場しかないと思って。実に楽しかったですよ」
お茶目なんですよ、この先生。油断も隙もありゃしない。
で、昨日は卒業式がありました。来賓はなし。在校生は5年生の代表が3人のみ。歌は録音を流し、声出さず。保護者2名までの簡略バージョンでしたが、一人一人しっかり返事や礼をして、卒業証書をもらっていました。
送辞、答辞の大役に抜擢された児童も、雰囲気に圧されることもなく堂々とやってのけました。
全て予定通りかというと、ハプニングもありました。返事だけをするところで「お世話になりました、ありがとうございました」と一声を発した子がいました。
また、退場に移る一連の流れの中に「先生方のことは一生忘れません」との児童申し合わせのドッキリ場面もありました。厳粛さばかりでなく、それに圧されない現代っ子の個性も現れていました。出来過ぎですよね、この卒業式は。
その後、教室で最後のミーティング。それから校舎の前で三々五々、写真を撮ったり別れを惜しんだり。
昨日は、そんな小学校の卒業式の日を体験し、心が高揚してしまいました。
ところで小学生のことをなんで「児童」って言うんでしょうね。「生徒」でまったく良いと思うんですけどね。