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世界世論が事態を動かす時代はまだか? [人間考]

前記事のタイトルは「ロシアのウクライナ侵攻は許せない!」でした。「お前が許せないからってなんなんだよ、別にどうってことねぇじゃねぇか!」
と言われたらひとたまりもありませんから、「ロシアのウクライナ侵攻を許すな!」が良かったと思います。「お前が許すな」って言ったって何の影響力もねーよ」

確かにそれもそうなんですけどね。自分が「許さない」って言うのと、人様に向かって呼びかけるのとでは、ことは大きく違うのではないかと思います。

私の主張は、ロシアのやっていることは「戦時といえどもやってはいけない戦争犯罪を犯している」と言うにとどまらず、そもそも国境を越えて進軍し、隣国の施設、都市、市民生活をズタズタに破壊する戦闘行為そのものが、やってはならない犯罪行為ではないかということです。

いつも有意義なコメントを多数いただきますので、勉強になるとともに訪問してくださる方のご意見もよくわかります。また、こんな記事にも出合いました。(ちょんまげ侍金四郎さまの記事より引用させていただきます。)
https://bakatank.blog.ss-blog.jp/2022-04-10

【 父親から聞いていた戦争の話。

印象深かった話が二つあります。

父親自身は戦争へは行ってませんが、上の兄弟は戦争へ行っていましたので、そこであった実際の話です。

一つは撃たれたとき、単純に痛いのではなく、焼け火箸を突き刺されたようで、熱くそして痛いのだそうです。・・・

そしてもう一つは、新兵の度胸付のため捕虜を柱に縛り付けて、銃剣で突きさすことをやらせていたそうです。

常識的に考えれば狂気の世界ですが、戦場では常識はいらないものなのです。

兵隊にいらないもの、それは理性だからです。・・・

だからこそ戦争はやってはいけない。・・・ 】

こうした記事や寄せられるコメントから推測する限り、多くの人のご意見が、「これは犯罪だ、許すべきではない」なんです。

ですが、誰もどうしようもできないで事態が続いている。この悩ましい事態をどう受け止めるか、ということになります。一つは「これが地球の21世紀の現実なんだ」と受け入れて生きていくことです。

ですが、私はそれは拒否したいと思います。日々の人間の営みって、そんなものですか?こんな弱肉強食を前提とした中で、今日を明日を、自分の安全だけを考えて生きているのですか?

全然違うと思うのです。もっと遥かに優しい心を持って、向上心や理性を前面に出して尽力している人が圧倒的に多いのではないかと思っています。

プーチンの世界観が現実で、他の多くの人がお花畑なのではなくて、人はゆっくりとではありますが、お花畑を目指して、夢見て、歩を進めて途中まで来ているというのが現実で、プーチンがよからぬ思想にはまり、現実を覆そうと挑んでいるという認識が正解ではないかと思います。

問題は「誰が、どうやってこの蛮行を取り締まり、やめさせるか」なんですね、次なる問題は。そこに踏み込まないと意味がない。

「誰が」については、やはり、まずはアメリカでしょうね。対等以上に渡り合える国は他にはありません。中国が出てきてこれを諌めれば、独裁国家中国の株がおおいに上がり、世界のニューリーダーとしての地位を一気に獲得するのでしょうが、そんな器量はとてもないようです。

英、仏、独などのNATO諸国も、国自体がロシアの資源に依存していることや、政治家が若輩そうに見えることもあって、正直あまり期待できません。

でも、こういう問題は、必ずしも政治的圧力を背景にしなくてもよいのではないかと思います。道義的に間違っているのですから、どんな小国の政治家でも、政治に関係ない宗教家や文化人でも、アスリートでもミュージシャンでも、お笑い芸人でも、ユーチューバーでも、資格は問いません。どんどん意見を言うべきです。

「人が人に対して、こんなことをやるのか!やめなさい、人々の嘆きに耳を傾けなさい」など、一喝すべきです。仏教なんか怖い仏像がたくさんありますからね。どなたか、一体贈ってやったらいかがでしょう。

一番責任があるのが政治学者などの社会科学系の学者ではないかと思います。現実を見ているだけで、より良い社会を築くための考察や提言がなかなか出てきません。理系分野の研究は、人類の知識を深めたり、科学技術を向上させて人々の生活を便利にしたりしています。

政治家にはどのような資質が必要かとか、一国の仕組みや国連の在り方などについての提言をどんどん出さないと、時とともに兵器の殺傷・破壊能力が高まる一方で、そのスイッチを握る人たちの質は少しも向上しないという、人類と文明の滅亡リスクが高まるばかりです。

「人々が屈しない、世界世論を突きつけて事態を動かす」ということが大事なのでは?
など思う次第です。


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SUN FIRST

まったく私的に言わせてもらえれば。
国は、その民に死を賭してまで国に尽くせと言いますが・・・
と、いうのが国という概念だということです。
オラうちの周りの民のほうがよっぽどオラを大切にしてくれる・・・!
国なんぞない方が民は余程=余るほど幸せだということです。
国なんぞはない方が辱めがなかったことも事実ですよ。
ウクライナとて国がと言われればわが感情は遠くなります。
たわいもない恥ずかしい・・・
by SUN FIRST (2022-04-17 17:28) 

ちょんまげ侍金四郎

引用していただき恐縮です。
私はプーチンを見ていますと正直マフィアのボスにしか見えません。
「オレに逆らうやつは容赦しない。」という理論です。
しかし国のトップがそれをした場合、どういうことになるか。
下町のおばちゃん風に言わせていただきますと「あんた、ろくな死に方しないよ。」と予言させていただきます。。。
by ちょんまげ侍金四郎 (2022-04-17 18:57) 

momotaro

SUN FIRST さま
王家が先にあって、それが支配する土地と人民がいるのはかつての話です。今もそういう国もありますが、人々の暮らしや文化が先にあって、それを守るためにあるのが近代国家です。
戦前の日本は国体が先にありました。今もその考えは潜在しています。
ウクライナの人たちは自分達の生活が隣国ロシアに脅かされ、これをなんとか排除しなければならないと命懸けの闘いをしているんだと思います。別にどの国が支配しても変わらないのなら、民は自ら戦闘に加わらないでしょう。ロシアには自由がないという思いをあの辺りの人たちは共有しているんだと思います。
by momotaro (2022-04-18 06:22) 

momotaro

ちょんまげ侍金四郎さま
印象的な記述があったので勝手に引用させていただきました。感謝してます。
>プーチンを見ていますと正直マフィアのボスにしか見えません。
非常に冷徹ですよね。
>「あんた、ろくな死に方しないよ。」と予言させていただきます。。。
まったく、どんなに権勢を誇っても、いずれ死ぬんですから、その時のことも考えた方がいいですよ!
by momotaro (2022-04-18 06:22) 

gonntan

最近はAI搭載の無人兵器が使われて、殺されるのは民間人!
というのもたくさんありますから、理性と智慧をどう使うのか
それこそが人の振る舞いの見せ所でしょう。金がたんまりあっても
結局人は笑顔に癒やされるのですから。
by gonntan (2022-04-18 17:08) 

momotaro

gonntan さま
仰るように、ドローンとAIがドッキングして「どこでも誰でも殺人」なる無人兵器ができてしまうのですから、人間の理性と知恵も当てにならないものですね!
>結局人は笑顔に癒やされるのですから。
そうですよね、それが常人ですよ。
人を死の恐怖に陥れて、よくもノホホンとしていられるものです!
by momotaro (2022-04-20 20:58) 

八犬伝

世界世論ですか
確かに、そうなのですが
聞く耳を持たない独裁者にとって
それは、関係のないものなので
なかなか難しいですね。
と言ってて、どんどんウクライナの被害が広がっていくのを
黙って見るしかない
たまらない世の中なのですが。
by 八犬伝 (2022-04-20 21:06) 

momotaro

八犬伝さま
>世界世論…聞く耳を持たない独裁者にとって、それは、関係のないもの…
「それは間違っている」皆がガンガン言えばいいんですけどね。まずは名だたる人が。
一番大事なのは言葉ですよね。ところが言葉は無力、それより経済制裁、その上は軍事力、結局「力こそ正義」みたいになっちゃってますよね。
by momotaro (2022-04-22 00:38) 

ファルコ84

人を殺す戦争は、良くないことです
どんな問題があろうとも話し合いで解決すべきです
おまけに、多くの人を虐殺するとは・・・許してはおけない。
声を上げることや何らかの行動をすることが重要です。
by ファルコ84 (2022-04-26 10:23) 

momotaro

ファルコ84さま
まったく「人を殺す戦争は、良くないこと」あるまじきことです。
>許してはおけない。声を上げることや何らかの行動をすることが重要です。
仰るとおりですね!
by momotaro (2022-04-28 06:17) 

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