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自民党員と支持者に問いたい [日本考]

前記事でご紹介しましたハーバービジネスオンラインの記事は昨年5月11日に掲載されたものです。アベ政権下で起きている事象を理解し易くする見解で、真相を突く論考と高く評価できます。
しかし、これは傍目に見るとそう見える、そのような力学で動いていると解釈できるという第三者に依る分析です。

当人たちは、果たしてどう思っているのでしょうか?そういう力学で捉えられることに異議・異論はないのでしょうか?そこを確認しておきたいと思うのです。ここで記事にして確認できるものではありませんが、そういう疑問をぶつけたくなります。

例えば自民党員は、これが自民党の本来の政治理念で、いま総力を挙げて政権を支えているという理解でいいのでしょうか?

同論考は次のように指摘しています。引用します。

【 安倍政権は「自民党の総力戦」である

 安倍政権は、自民党の総力戦を主導しています。典型は、経済政策(アベノミクス)です。金融「異次元」緩和による為替・株式市場の活性化(第一の矢)、公共事業費と防衛費の増額を中心とする大規模な財政出動(第二の矢)、社会的規制の緩和と特定分野・企業・研究等の優遇による政策資源の傾斜配分(第三の矢)は、過去の自民党政権による経済政策をあらゆる分野で全力実行するものです。
 過去の政策を大規模に再実施する総力戦は、経済政策以外でも展開されています。外交・安全保障では、米国への依存をかつてないまでに強め、特にトランプ政権となってからは、それを一層徹底しています。また、エネルギーでは、福島原発事故を経た後で、気候変動のパリ協定を批准したにもかかわらず、原発と石炭火力を非常に重視しています。
 政策だけでなく、政権の体制においても、自民党の総力戦となっています。主要閣僚・党幹部は、自民党の実力者オールスターで占められてきています。例えば、二階俊博氏は、79歳と高齢ながら、二階派首領という党内影響力の強さから、実力派の幹事長として鳴らしています。麻生太郎氏も、77歳の高齢ながら、同様に副総理として政権を支えています。反主流派の実力者・石破茂氏ですら、政権前半は幹事長、閣僚として政権を支えました。 】

この辺りは異論は少ないのではないかと思います。

【 安倍政権の目標は「総決算」である

 総力戦と精神総動員によって目指す目標は「本音の国家方針」と「建前の国家方針」との併存状態に決着をつける「総決算」です。戦後の日本では、自民党・官僚・財界による国家を重視する「本音の国家方針」と、日本国憲法による個人を重視する「建前の国家方針」が併存してきました。安倍政権は、経済低迷や人口減少、国力の相対的低下等の「国難」に対処するため、対処への制約要件となっている「建前の国家方針」を骨抜きすることを企図しています。
「総決算」を企図する安倍政権に対し、日本に関係するすべての人々は、無関心であることは可能でも、無関係であることはできません。なぜならば、憲法という建前、かつそれなりに法制度が整備されてきた国家方針の全面的転換を最終的な目標としているからです。また「総決算」の過程で、違法性や道義性を問われることがあっても、看過されるべきで、逆にそれを制約する法や批判の方を問題視します。むしろ「英雄色を好む」的なことは、支持者から好感を得られる傾向もあります。 】

この辺りの本音と建前論については、当事者は同様の認識を持っているのでしょうか?

自民党が自主憲法の制定を目標に掲げていることは以下にも指摘されているとおり、自他共に認めるところでしょう。

【 安倍政権は、自民党にとっても「総決算」です。自民党は1955年、自由党と日本民主党の合同で誕生しました。岸信介率いる岸派が主流だった日本民主党の目標は、自主憲法の制定でした。また、かつての自民党の考え方には、一定の幅がありましたが、現在はおおむね安倍支持一色で、岸派的潮流に純化されています。憲法9条の改正というかたちで、結党以来の「総決算」を迎えつつあります。】

しかし上記にもあるように、かつての自民党には、後藤田さんや野中さんがいました。三木さんや加藤さん、福田赳夫・康夫さんもいました。幅があり多様性がありました。党の名前も自由民主党ですよ!

自由も民主も建前で、戦争に負けて変えさせられた部分を元に戻すことが本音という捉え方でいいのでしょうか。多様性は世を騙す方便であったということでいいのですか?

自民党員は、すべてそういう考えで結集していたのですか?そこを問いたいのです。

「憲法の掲げる国民主権、平和主義、基本的人権の尊重、こうしたことを当然のことと認めた上で、日本国としての伝統的な在り方を尊重していく」という漠然としたくくりの中で、政権を担っていくというお考えの人たちだったのではありませんか?

前者は世を騙す建前に過ぎず、後者が本音なのですか?
いまこそ、自民党員の一人一人に問いたいと思います。

また、自民党は20%未満の得票率ではありますが、政権を安定して担う議席数を獲得しています。この現状を選挙の度に承認している人たちは、自民党がそういう党だという認識を持って投票していたのですか?
いまこそ、支持者の一人一人にそれを問いたいと思います。

選挙では建前を語り、議席を得ると、建前をかなぐり捨てて本音に走る、それが自民党なのですか?

本音だけの一枚岩でいいのですか?建前があって、周囲や理性を慮りつつ、自分の思いも実現したいという本音があるというのが人の姿なのではありませんか?

いまのアベ政権の政策が、手法が、自民党の本来の政治なのですか?
これが保守政治なのですか?
暴走していませんか?
多くの国民は騙されていますよ!
いずれ世界はこの国を異端視しますよ!
いつか来た道になりますよ!

以上を、まずは自民党員とその支持者に問いたいと思います。


寒い日が続いていますねぇ
もうしばらくの辛抱ですねぇ
春はもうすぐそこですからね




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